アメーバなワタシ



型からはみ出しがちな
内にあるものが
平らな地面に投げ出され
四方へと広がる

型を拒んでいた中身は
突如見舞われた
果てしない自由に
思いがけず不安になり

自由を求めるくせに
自由の扱い方を知らない未熟さで
己を縁取る事も出来ない

輪郭を失えば存在などない

投げ出され
例え枠組みから外れても
濃い中身を練り上げる

放ったままで
ワタシ という形になるように
私は私の中身を愛する
あなたはそんな私の存在を愛でる

アメーバなワタシ




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