そっと手を



黙り込んでも
その沈黙が言葉になる

冬の寒空は
そんな無言の言葉を
たくさん抱えていて
とても重そうに見える

手を差し出したら
安心して
降らせるだろうか

差し出してくれたお礼にと
言葉を結晶に変えて
降らせるだろうか

スノウ

と声に出してみる

ゆき

と声に出してみる

彼は北国育ちで
雪は珍しくないと言う

南国育ちの私は
彼が交わしてきた
静かな冬との会話に
仲間入りできるよう
そっと手を差し出してみる




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