「TVタックル”新日本の景気を考える”」の素人出演者
番組名テレビ朝日系「TVタックル」(8月21日)
ビートたけしホストの「TVタックル」、その冒頭にある”新日本の景気を考える”は地方で 長年一つの仕事に携わっているその道のベテランたちをスタジオに招いて話を聞いたり、作った作品 (食べ物なども)を鑑賞(賞味)したりするものだ。といってももちろんまじめなものではなく、もっぱら 地方色豊かなしゃべりやその人たちのキャラクターのおもしろさでみせる。過去の出演者たちの中で際立って おもしろかった人達を集めて(かどうか?)のスペシャル番組を1年に1回(or 2回?)やっているみたいだ。 その出演者たちも回を重ねて顔を覚えられるほどになっている。TVで流されていることなど全く意識してない ような近くの公民館での集まりのような雰囲気で、その中にビートたけしや阿川佐和子、丸川アナがまた ごく自然に溶け込んでいる。
そのような和気あいあいの中で過去の爆笑ものを再放映した中での逸品。
なにかの製造業者「・・・アクタガワショウのムラカミさんも来た・・・」
ビートたかし  「ああ、芥川賞の村上・・龍・・?」
会話は進んでいたがスタッフからの知らせでアフタヌーンショーの(ずいぶん昔の番組ですが) 村上不二夫だということがわかる。たけしずっこけ、周りは大爆笑・・・。
その他にもわけのわからないラッパのおじいちゃんとか、相変わらず元気なおばちゃんとか、すけべなおじいちゃん とかで村のお祭り的に盛り上がっていた。

「さんまのスーパーからくりTV」の素人さんたち
番組名  TBS系「さんまのスーパーからくりTV」(8月6日)
この番組の歴史については全く知らない。一昨年くらいに同居人が偶然チャンネルを回して(それともただ さんまという冠につられたのか)見始めたのだが、最初、私としてはどうせくだらんバラエティ番組だ ろうと、いやいや見ていたのが、VTRの素人さんたちの発言があまりにおかしかったので、つい惹きこ まれて以来、ファンとなってしまった。で1年以上見ていると、この番組のそれこそカラクリがおぼろげな がら判ってきた。
視聴率がいいことへのやっかみもあるのかもしれないが、ちょっと前に週刊誌に出た”やらせ”問題だ。 たしかにみんなの発言がおもしろすぎる。もちろんおもしろいものばかりを編集しているのは最初から判る。 インタビュアーのセイン・カミュ(あの不条理の作家カミュの血縁者)を有名にした「ファニイストイング リッシュ」などはそれでも納得できるが、さすがに「サラリーマン早調べクイズ」になると、度が過ぎて 「えー、やっぱりやらせじゃないの?」ということもなきにしも・・・。しかしそれにしてもやらせ的に 作っていく(そこに追いこんでいく)過程でよっぱらいの素人さんのたくまざる本音や表情が引き出せるのだ。 そこがこの番組の回答者のみんなをも引き込んでの(もちろんさんまは最大限に反応してますよ。盛り上げる ためにも)爆笑となる。茶の間の私たちも涙を流さんばかりに笑ってしまう。
「イミナイジャン」の流行語を生んだ「ふるさとビデオレター」も、近頃ではその出演者たちが考えたのかスタッフが 考えたのか最後にオチがつくということはバレバレなのだが、それでもその土地の訛り、風土、出演者の 素朴な顔で、まあ大目にみようということになる。
この番組の笑いの作りの基本が「玉緒がいく」に よく表れている。さんまがその天然ボケに(もちろんいい意味で)惚れてバラエティに引っ張り出した 中村玉緒が、全く未経験のあるいは場違いな分野に飛び込んでのはちゃめちゃ体験だが、これがただの ドキュメントだと思っている人は少ないだろう。最初は自然のボケでおもしろくても、そのうち、もっと おもしろいものをとエスカレートしていかざるをえない。しかし作りすぎると視聴者も引いてしまうだろう。 そこの兼ね合いがむずかしい。それを玉緒のもともと素地としてあった笑いのセンスと永年鍛えた芸で うまく補っているのだ。
最後のご長寿クイズ、この元気なご老人達、どうしちゃったのでしょう?あんな簡単な常識問題も答えられな いなんて、と思うけど、TVに出演して物を言ういうことは大変なことでしょう。まして早押しクイズ、 耳は遠いは、隣の回答者の答ばかりが聞こえてくるはでまあ珍答続出。楽しい。 ことに今週は「ファニイスト・・」から「ご長寿・・」まで楽しすぎる人ばかり。 これ見て笑ってれば免疫力かなりアップでしょう。