甲手の特徴
甲手頭、生子,中腕の鹿革は、この甲手用に作った上質の毛長(けながとよみます、
小唐よりもう一段小さい革)の鹿革を使用しております。
(へり革のみ小唐鹿革使用、毛長では長さが足りません)
一枚の革より、一組の甲手頭、生子,中腕の部分の材料すべてをとりますので
(へり革のみ別)材料のむらがありません。
甲手頭の鹿革の内側に(従来の甲手の様に外側にツマ革をはりますと縫わな
ければなりませんが古くなったら縫った所の糸が切れてきます)強度を増すために
毛長の鹿革を三ヵ所はっております(より強度が必要なところ)
中腕の部分は鹿革のみです(飾りは入っております)従来の甲手の中腕の部分は
鹿革と木綿の布になっておりまして縫わなければなりませんが、古くなったら
縫った所の糸が切れてめくれてきます。
手の内(竹刀を握る部分)の革は、小唐のくすべ茶革を使用しております。
甲手頭,生子、中腕の鹿革の内側全体に木綿の布をはっております。
甲手頭、生子、中腕の裏子(うらこ)とよみます(甲手に手を入れたとき、手の甲が
当たる部分)に従来の甲手より強い素材と吸汗性のある素材を使用しております
従来の甲手の様な裏子の素材ですと、表の鹿革の破損はそうひどくなくても、裏子
の部分が破損して、詰めた鹿毛が裏より出てきてしまうということがありますので。
甲手頭、生子、中腕の詰めものはすべて純鹿毛を使用しております。
甲手頭の飾りはすべて二段飾りです、又甲手頭の中縛り(親指の方にもある)は
太く豪華にすると頭が堅くなり使いにくいので、細い刺子縫いにしております
生子はすべて一段飾りです、二段生子は新しい時はいいのですが、古くなって
きますと破損度合いが多くなります。
1分5厘、2分、ミシン刺しまで甲手頭、生子、中腕の部分の使用する材料と
製造する行程はまったく同じです。ですから価格の差は、甲手布団だけの差です。
この甲手を製造します時に、普通は手の内革に布をあてて汚れない様にしますが
これも布を手の内革に縫い付けなければなりません。手の内革に縫いつけると
いうことは、手の内革に傷をつけることです。私は、手の内革は少々よごれますが
布をあてることをしません。少々汚れていても使用するにはなにも支障ありませんので。




