こんな内容のメールをいただきました。「ZeppelinのThe song remains the sameと言う、76年の映画を見ました。初めて、聞きましたが、ライブの様子が本当に凄く良かったです。が、映画のシーンの方の意味が最初から、あまり良くわからなかったのです」
そこで、ライヴ以外の場面の意味を、当初の監督だったジョー・マソッドの話を中心に解説することにしました。
マソッド「このコンサートのメインテーマは動(ムーブメント)なんだ。彼等の並外れた動きで全てを表現しているわけだからね。もちろんステージだけではなく、彼等自身の内側にあるものを含めてのことだよ。だからその独立したエピソードも,同じように動をテーマに持っていなければならないってわけさ。これが全体をうまくまとめる鍵だと思うんだ。それぞれのエピソードを撮り始めた時、僕にとってこの映画はいよいよ面白いものなってきた。彼らの個性がまざまざと浮き彫りにされてくるのが見えてくるんだもの。」
マソッド「ピーター・グラントのエピソードは、彼はどうしようもないクラシック・カーのコレクターで中でも飛びきり上等の1台に奥方を乗せて走りまわるんだ。もう一つのほうでは、彼がアル・カポネみたいにギャングを演じるんだ。1928年型ピアース・アローなんていうギャング好みの車に、当時のファッションをキメて乗っかってるわけさ。そして、とある家に乗りつけるとマシンガンをぶっぱなすっていう具合なんだ。リチャード・コールがマシンガンを携えて彼の子分に扮しているよ。」
車に乗り込むリチャード・コール(ロード・マネージャー)とピーター・グラント(マネージャー)
襲撃後、引き上げようとする二人(コールとグラント)
グラントは妻を車に乗せて、それぞれプライヴェートな時間を過ごしているメンバーに様々な形でツアーの連絡を取ります。
自分の農場で作業中のボンゾ
ウェールズの自宅で家族とすごすロバート
娘さん達に「ジャックと豆の木」を読んであげるジョーンジー
屋敷の敷地内で楽器を鳴らすジミーちゃん(目が光って映画館内爆笑・・・でした)
マソッド「ロバート・プラントの役はだいたいアーサー王みたいなウェールズの英雄なんだ。彼はお姫様(当時の妻モーリーン)に授かった剣で敵をなぎ倒す。戦いを終えた彼は姫の元に戻り、姫はほうびに金を与える。そして彼はまた1人旅立って行く。ロバートはこれこそ彼自身の姿だと思っているんだ。彼は自らの道を切り開く孤独な旅人だと。決闘、馬、城、深い森、こういった道具立てから脚本まで全てロバートが自分で書いたんだ」
森の中で一休みするロバート。キノコを持ってます。(あんなもの食べるなよ)
草原を馬で駆け抜けるロバート。かっこいい。このシーン大好き(ゆう)
マソッド「ジョン・ポール・ジョーンズは1人の男と一団の覆面の騎士が村人を脅かし,女を犯し,残虐のかぎりを尽くす寓話的で象徴的恐怖物語をやることにしたんだ。男は結局、馬で家に帰るのだが、ここではまだ暴力沙汰が続く感じを残したままなんだ。でも家に帰りついた彼は覆面を脱ぐと,妻や家族と平和に暮らすというわけさ。予想とはまったく逆の展開を見せてね」
ジョーンジー「最初は「Doctor Sin」っていう、昔のディズニー映画の1シーンを使わせてもらうつもりだったんだ。骸骨に扮した一団の騎兵が,沼地を駆けて行くという。それがまさに、ぼくの考えていたイメージだからね。屋敷の扉を開ける場面に挿入するといいんじゃないかと思って。そんなのすぐに許可が下りるものとばかり思っていたんだけど、ディスニー側が絶対にまかりならんと、言う。それで大急ぎで馬を借りると、友達の何人かに,真夜中の田舎道で乗りまわしてもらったわけさ。でも結局は、馬の品評会みたいになっちゃった。それにあのしょうもないカツラ。いくら言っても取らせてもらわなくて。あれにはけっこう参ったな。」
家に戻り覆面を取ったばかりのジョーンジー。髪が乱れてます。
マソッド「ジミーは時間と時の経過について何か訴えなければと思ったようだった。スコットランドのジミーの家の裏手には,小高い山があって,ジミーはその山に苦労しながら登ってゆき、頂上でその山に住む時を象徴する老人に出会う、という実に象徴的な若者の話を演ずることにしたんだ。ジミーが若者と老人と二役演じるわけさ。ところが、彼はその撮影は満月の夜でなければ困ると主張するんだ。どうしてもとね。夜の山を撮るんだもの、その照明は簡単なわけにはいかなかったよ。結局、カメラや照明器材をのせる特製のやぐらを組まなければならなかったんだ。」
ジミー「6回も山を登らされるとは思わなかったよ。もう、たくさんだ、って気になっちゃってね。フィルムを見たらまわりなんか映っちゃいないんだよ。ただひとりで歩いているようにしか見えないのさ。」
山を登りつめ,山頂の仙人と出会うジミーちゃん。(一人二役)
マソッド「ボーナムは現実にその題材を求めたようだ。彼はテディー・ボーイっていう役どころで、ビリヤードをやりホット・ロッドに狂うそれは、エネルギーとパワーの世界なんだ。4分の1マイル・レースをニトロ燃料のドラッグスターで、時速240マイルで突っ走るわけさ。このシーンと彼の叩くドラム・ソロは実によくマッチして、素晴らしい場面を作り出したよ。まさに純粋なパワーとエネルギーだね」
同時に農場で牛の世話をしたり、家屋を解体したり、家の中では妻パットと踊ったり,ジェイソンとパーカッションを叩くなど,良きファミリーマンとしてのボンゾが描かれています。
家族と馬車で農場内を移動するボンゾ
ジミー「ぼくは実際に映画を見た。すごい映画じゃない・・・・ただあの時点でわれわれが何をやりたかったかが素直に表われている。可能な限りね。特に鳴り物入りで騒がれた後から映画を見るのはむずかしいと思うね。ぼくは1年間、記録映画としてどのくらい持続するのかみてもらいたいね。というのも、この映画はわれわれの一時期をとらえてるわけさ。その一時期っていうのは『胸いっぱいの愛を』のヒットで区切られてる時期のことなんだけど、この時期のことはもう今じゃ何の意味もない」
ピーター・グラント「世界一,金のかかったホーム・ムーヴィーだね」
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映画の撮りたしについて(銭形ペイジさんより)
映画の撮影時にカメラクルーが3人しかおらず、三日間撮ったにも拘らずにWhole Lotta Loveの全編収録に失敗し、これがグラントの逆鱗に触れて監督の首がとびました。そこで仕方なく、翌74年になって、MSGステージと同じセットをスタジオに作り、同じ衣装で撮り足しが秘密裏に行われましたが、よく判る場面の一例は、Stairway To Heavenのソロでステージ後半にも拘らず、ペイジの髪が全く汗に濡れていないとか、Whole Lotta Loveで紙吹雪が降ってきた後、クレーンを使ってないはずなのにステージを俯瞰撮影してるところ、ジョンジーの衣装が変わってないのに、ボンゾのヘアバンドがあったりなかったりステージ後方のローディが突然誰も居なくなったりなどなど・・・
ステージでの下から見上げていないショットが殆どそうです。
映画のソフトについて(RS−200さんより)
LDは5セットあり、珍しいものでは、LDレンタル用の物(GOLD DISC2枚組)、USA盤(TVサイズ、ワイドスクリーン盤)等があります。USA盤は日本盤とは曲の3面の割り振りも違い、ジャケットもそれぞれ違い、STAGE写真が使われています。最後に発売になった、LD(USA、ワイドスクリーン盤)はDVDと同じマスターフイルムのため、画質、音質とも最高です。8mmビデオソフトが発売されていた頃、2本組でこのソフトが発売されていたそうです。
DVDソフトのボーナス映像は、日本盤、USA盤とも映画の予告編になっております。
「永遠の詩」収録曲の全曲分析はRusty Ledの「永遠の歌」徹底分析 この映画とサウンド・トラック・アルバムについては20年もの間、編集、カット、オーバーダブの有無についてファンの間で色々と取り沙汰されてきましたが、全曲に渡る詳細な情報が公開された事はあまり無かったように思われます。 結局、真実を知っているのはジミー・ペイジを始めとする制作に関わった人間だけ、という状況が長く続いていたのではないでしょうか。 しかしながら、ついに無謀とも思われる「永遠の詩」収録曲の全曲分析を成し遂げた者が現れました
私の好きなシーン・気になるシーン・映画の思い出
(ゆう)
ロバートが馬に乗ってるシーン。これにつきます。
(仲邑瑛さん)
1 .ツアー日程の手紙を読む前のほんのワンシーンだけど、カラックを両腕に抱いてじゃれている光景には、パパの表情が満面に溢れている。隠れた名場面。
2. 終演後、会場の裏から歩いてきて車で立ち去る寸前、出待ちしていたと思わしき女の人に「ちらっ」と視線を流している姿には苦笑いとともに脱力感をおぼえた。これは迷場面。
(Bootan さん)
「永遠の詩」で好きな脇役は、
1.ノーコメントおじさん。(あの声は渋い!)
2.「あなたを愛し続けて」に聴き惚れていた客席の女性。(確かに聴き惚れる!)
3.会場内で写真売っていた人。(あの写真を全部見たい!)
4.ピーターグラントに叱られた人。(ツェッペリン様々!)
「永遠の詩」のアウトテイク知ってる?
プラント氏の長いキスシーンとか、船から飛び込むシーンとか、例のキノコのシーンもちょっと違っていて楽しいよ!
(コランさん)
ジョンジーさんの衣装が曲の間で変わってるよね。
(ゆうこさん)
私は個人的には
@王子様が毒キノコを拾っている場面(きれいな顔だ、、、)
Aラストの「胸いっぱいの愛を」で、最後に煙が出て、
ジミーちゃんがその前を歩いていく所が、かっくいー
と思いますが。飛行機から降りてくる所もいいですよね〜。 ジミーちゃんが咳き込んで、高校生の私は、「おっ、結核か!?」と思いましたが、近年、医者の友人が、「いや、あれはねー。ヤクをやってる奴は、よく咳をするんだよ」と教えてくれました
(鴨川するめ こと ごうきさん)
山奥まで大金持ちのロックスターに郵便を持って行ったのに、チップも何ももらえなかった兄ちゃんの顔(爆)
(浩ちゃん)
俺の好きなシーンはラストの「胸いっぱいの愛を」。
やっぱりテルミンチョップでしょう。花火ドカ〜ンでしょう。燃えるドラでしょう。
これぞZEP!これぞロック!って初めて観た時思いました。たまらん!
(ミジーさん)
私は、月並みですが、「ロックンロール」でペイジ様がチョップ&jumpin’jaxxみたいに大の字ジャンプするところが何度見てもイカすと思います! 王子様は、同曲その他で見せる脇腹ぶるぶる痙攣がなかなかセクシー(ゆうさん、すみません・・・)。
(ろばーとさん)
僕は、やはり「幻惑されて」が良いです。
ジミーちゃん、ギターの音と手が全然あってませんが。(笑)
(やまんばさん)
”NO QUARTER”ジョン爺の場面が終わってJIMMYがワウペダルを確かめて、もう一度踏みなおすシーン。”RAIN SONG”の最後ピックを落としたはずなのに、何時の間にか口に咥えていたり。”MOBY DICK"で楽屋に引っ込む途中バラの花を渡されて口に咥えるJIMMY様。”幻惑されて”弓の毛をあんなに切ってしまって、張り替えに出しているんだろうか?とか”胸いっぱいの愛を”で花火のあと、得意げに左から右に移動するJIMMY様を、下からカメラが撮っていますが、どう見てもスタジオの天井と思われる物が写ってしまったり、スターシップに移動する車のメンバーが、”王子”JIMMY ピーターグラント 運転手 女性1名の計5人。飛行機に乗る前、”王子”がブーたれてJIMMYに何かを言っていますが、JIMMYに諭されている様子。
いったい何を言っていたんでしょうね。ボンゾが”OK!LET`SGO”と、言って始まっていますが、私には、”はやくしろ!”と聞こえてしまうんです。
(kimiyさん)
わたしはねー、「レイン・ソング」が終わった後、じみーちゃんがニンマリするとこ。(^^*)
あと飛行機から降りてくるところもいーね♪
なんといっても(王子の)お薦めは「きのこ」ですな。(^^)
>RAIN SONG”の最後ピックを落としたはずなのに、何時の間にか口に咥えていたり。
これこれーーっ!!すっごく気になってたのよん。
はやわざで拾ってくわえた??うっ、ばっちぃ・・・
(moonweadさん)
う〜ん、あの映画は、今の奥さんじゃない彼女と2回くらいみたなぁ・・・(遠い目)
その彼女は、Robertの大Funだったけど今どうしてるんだろ・・
(Annyさん)
馬で疾走の場面は王子にぴったりですよね〜。
王子にはお薦めシーンがあっていいな。
それにひきかえジミーちゃんは・・・・
眼が光ってステキ、、、岩をよじ登ってかっこいい、、、いや、ちょっと違う。。。
個人的には「貴方を愛し続けて」の始まりの部分で3重のジミーちゃんがヨロヨロするところとかがいいです。
(tashaさん)
なんと言っても、テルミンしながら王子の方を振り向いてニコっとするシーン、アレが最高です。
お笑い部門では、あの、ジミーちゃんの衣装が破けてる?ところ。
(PAGEさん)
「THE SONG REMAINS THE SAME」でのJIMMY PAGEがダブルネックギターを弾いているところ。あれを何度となく真似をしたのがこの俺です。(^^)(アルフォンスさん)
今から20年位前にリバイバル限定公開を新宿の映画館まで見に行きました。その後発売されたビデオや関連記事を見ていて不思議に思っていることがあります。
「Whole Lotta Love」の中間部、Pageの通称「Crungeカッティング」の部分ですが、映画ではカットされていますね(購入したビデオや、その後見ることが出来た媒体でもカットされています。DVDは見ていませんが。)。でも、私は劇場でこのシーンを見た記憶があるのです。LesPaulを低く構えて観客を挑発するようなアクションが印象に残っています。そして、この導入部においてLesPaulの弦が切れたため、サブのLesPaulに交換するというシーンもありました。サントラ盤を聴くとその辺りに幾らかの間がありますね。(シャルリュスさん)
1977年に映画が公開された当時,渋谷の映画館でオールナイトで何度も観ました。ヴィデオではカットされているけれど劇場公開版では,間違いなくWhole Lotta Loveは完璧に演奏されていました。ロバートのヴォーカルパートが終わりCrungeに入る直前で,ほぼ1分近くカットされています。レスポールが交換されたのも間違いないです。明らかに色が違いますから。NHKBS,WOWOWで放送された時もカットされていました。私も,完全版があるのなら、是非見てみたいです。
「永遠の詩」以外映画の場面
〜映画の中でのレッドツェッペリン〜Bootanさん
THE ROCKという映画の中で、ショーンコネリーが「妻とはレッドツェッペリンのコンサートで知り合った」とか言っていたり、MyFriendForeverという映画の中で、子役が「うちの父さんは、レッドツェッペリンのジミーペイジに車を売ったんだ」とか言ってます。ミジーさんによると彼らの故郷イギリスではドラマなんかでもちょっとしたところにZEPのことが台詞に入っているそうです。
機会あったら見てみたいですね。
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