中国茶のいれ方には、日本の茶道のような特別な作法はありません。ただ六大茶といわれるように種類の多い中国茶それぞれの特有の香りと味をより引き出して楽しむために、お茶の種類に応じた茶器と淹れ方が重要なポイントになります。

 その中から、私が普段楽しんでいる台湾烏龍茶を淹れる時に用いている「功夫茶器」を使った淹れ方をご紹介します。

 そもそも「功夫茶」は日本の茶道と違って、お客様においしく飲んでもらうための工夫が積み重なって出来たもので、茶道具の種類は多いものの、やはり特別な作法は無いのです。従って、これから私が紹介する「功夫茶」には私のオリジナルな工夫が加えられています。

 これがこれから「功夫茶」を始める方の参考になれば幸いです。



1.
 茶葉を計り、茶荷に入れます。
ポイント:私は、茶杯1杯を35〜40mlとして茶葉は1人当たり1.4グラムを目安としていますが、茶壺の大きさ、好みによって多少変更してください。
2.
 茶壷に煮水器から沸騰したお湯をあふれるまで注ぎ、蓋を閉めた後、蓋の上から更にお湯をかけて温めます。
茶杯、聞香杯に煮水器から沸騰したお湯を7分目程度注いで温めます。
(これ以降、手順「8」までは一気に行います。)
3.
 茶壷が暖まったら、茶壺のお湯を茶こしの乗った茶海に移して茶海を暖めます。
 茶海が暖まったら、茶海のお湯を茶杯、聞香杯に7分目程度注いで温めます。
4.
 茶荷から茶葉を茶壺に入れます。
5.
 茶壺に煮水器から沸騰したお湯を少しあふれるくらい注ぎます。
このとき、空気を入れて茶壺内の茶葉を攪拌するために、高い位置から注ぐようにします。


6.
 茶壺の蓋で上に浮いた泡を切って蓋を閉めます。


7.
 茶壺全体にお湯をかけて100度に近い温度で蒸らすようにし、1煎目のタイマーをスタートします。

私の場合、各タイマーの設定時間は、下記のようになっています。
  • 1煎目・・・・1分00秒
  • 2煎目・・・・1分20秒
  • 3煎目・・・・1分40秒
  • 4煎目・・・・2分00秒
  • 5煎目・・・・2分20秒
なお、6煎目以降も続けて飲む場合は、タイマーの時間を再設定するのでなく、2つのタイマーを組み合わせて使用しています(例:6煎目・・・・2分40秒=1分00秒+1分40秒)。

 また、より発酵の高い濃厚な味の烏龍茶を淹れる場合には、茶葉の量を1人当たり1.7g、抽出時間を毎回1分間にする方法も、茶液の濃さが濃すぎずに毎回楽しめます。
8.
 茶杯、聞香杯のお湯を茶盤にそのまま捨てます。
9.
 タイマーが鳴ったらタイマーを止めてタイマーを裏返します。、
10.
 茶海のお湯を茶盤にそのまま捨てます。


11.
 茶壷の中のお茶を茶海に注ぎ、茶壺のお茶の最後の一滴まで茶海に出るように、茶海の茶こしの上に茶壺を乗せます。
12.
 茶壺からお茶が出きったら茶壺を外し、茶海から人数分の聞香杯にお茶をつぎ分けます。


13.
 聞香杯に茶杯を被せて上下をひっくり返し、茶杯を下にして茶托に乗せてお客様に出します。




14.
 各自で聞香杯の底部(高台)を掴み、そのまま持ち上げて、聞香杯に残った香りを聞き、そして茶杯のお茶をいただきます。
ポイント:聞香杯に残った香りは、初香と、少し経ってからと、それ以降で変わってきますので、香りが無くなるまでじっくり聞いて下さい。
 聞き方として私は、左中図のように、右手の中指、人差し指で聞香杯の底部を持ち、親指で上部を持ちます。左手は、人差し指の腹と親指で聞香杯の上部を覆って香りが逃げないようにします。
 右手の親指をずらしては香りを聞き、覆っては空気を胸一杯に入れて残り香に感動し、これを香りが無くなるまで繰り返します。
   15.
 以下、味がなくなるまで、手順「5」から「11」までを各抽出時間に応じたタイマーを使って繰り返し、茶海から各自の茶杯に直接注いで心ゆくまで楽しみます。