民法V
第一部 総説
第一章 序説
1 債権総則について
2 担保物権について
3 本書の構成
第二章 債権入門
1 何が問題か
2 債権の種類
(1)発生原因による分類
(2)契約上の義務と債権/債務
(3)内容による分類
(4)種類債権と「特定」
3 債権の対象
4 債権と請求権・物権
第二部 債権の効力
第三章 弁済による債権の実現
一 弁済
1 正常な経過による債権の実現
2 誰が弁済すべきか(弁済者)
3 誰に対して弁済すべきか(弁済の相手方)
(1)原則
(2)受取証書の持参人(480条)
(3)債権の準占有者(478条)
(4)受領権限のない者への弁済
4 いつ・どこで弁済すべきか(弁済の時期・場所)
5 何を弁済すべきか(弁済の時期・場所)
(1)債権の類型に応じた履行の態様
(2)弁済の費用
6 弁済の効果
(1)弁済の充当
(2)弁済受領者の義務
(3)弁済による代位
7 弁済の提供・債権者遅滞(受領遅滞)
(1)弁済のプロセス
(2)弁済の提供の効果
(3)弁済の提供の方法
(4)受領遅滞(債権者遅滞)
8 弁済の法的性質
9 供託
(1)供託とは何か
(2)手続
(3)要件
(4)効果
二 その他の債権消滅原因
1 更改
2 免除
3 混同
4 その他
第四章 債務不履行
一 債務不履行と債権の効力
1 債権の効力
2 債務不履行の類型
二 現実的履行の強制(強制履行)
1 債権の効力の諸段階
2 現実的履行の強制の態様(各種の強制手段)
(1)引渡債務
(2)行為債務
(3)意思表示をする債務
(4)不作為債務(為さざる債務)
(5)強制履行のできない債務
(6)損害賠償
3 要件
三 損害賠償
1 序
2 損害賠償の要件
(1)債務不履行の事実
(2)契約責任の新たな展開
(3)主観的要件
(4)損害の発生
(5)因果関係5>
(6)損害賠償の具体例
(7)要件に関する例外
3 損害賠償の効果
(1)損害賠償の方法
(2)損害賠償の範囲
(3)損害賠償額の減額調整
(4)損害賠償に関する特則
(5)賠償者の代位
第五章 第三者による債権侵害
1 序
2 不法行為
(1)伝統的通説の類型論
(2)伝統的通説の問題点
(3)新たな要件論
(4)債権の帰属侵害型
(5)債権の給付侵害型
(6)責任財産を減少させる行為
(7)まとめ
3 妨害排除請求権
第三部 金融取引法−金銭債権の履行確保
第六章 金銭債権の履行確保に関する諸制度
(1)正攻法による債権回収
(2)債権者平等の原則に対する対応
(3)責任財産の保全
第七章 代物弁済
1 序
2 要件
3 効果
第八章 債権譲渡
1 民法の定める債権譲渡
2 現代における債権譲渡
(1)債権回収手段としての債権譲渡
(2)換価・担保のための債権譲渡
(3)資金調達手段としての債権譲渡
3 譲渡可能性をめぐる問題
(1)譲渡性の承認
(2)譲渡禁止特約
(3)将来債権・集合債権の譲渡
(4)集合債権特有の問題
4 対抗要件をめぐる問題
(1) 優先劣後の決定
(2)債務者対抗要件
5 証券的債権の譲渡
6 債務引受
(1)債務引受とは何か
(2)債務引受の類型
(3)債務引受の要件
7 契約上の地位の移転(契約の引受)
第九章 相殺
1 相殺とは何か
2 効果
3 要件
(1)一般的要件
(2)相殺の禁止事由
4 相殺の方法
5 相殺の担保的効力
(1)判例理論
(2)判例の評価
(3)債権譲渡への適用
(4)転付命令の場合
6 相殺契約とネッティング−相殺の現代的意義
7 相殺の制限
第十章 責任財産の保全
一 一般財産への執行の準備
二 債権者代位権
1 債権者代位権の特色
2 要件
(1)債権保全の必要性
(2)代位される権利の要件
(3)履行期の到来
(4)権利の不行使
3 行使方法・内容
4 債権者代位権の理論的位置づけ
5 効果
三 債権者取消権
1 機能
2 債権者取消権の存在理由
3 要件
(1)債権者側の要件
(2)債務者側の要件
(3)受益者・転得者側の要件
4 行使方法
5 効果
(1)債権者は誰に何を請求できるか
(2)債権者が取り消しうるのはどの範囲か
(3)取消後の返還の相手方
第十一章 保証−人的担保
一 序
1 現代における保証
(1)保証の特色
(2)保証の機能
2 民法典の中の保証
3 人的担保としての保証
二 債権者と保証人との関係
1 保証契約
2 保証契約の成立をめぐる問題
三 保証債務と主たる債務の関係
1 附従性の問題
(1)成立における附従性
(2)主たる債務の存在時期
(3)内容における附従性
(4)消滅段階の附従性
2 補充性の問題
四 保証人と主たる債務者との関係
1 求償権
2 通知義務
五 保証の特殊形態
1 連帯保証
2 共同保証
3 継続的保証
(1)信用保証
(2)不動産賃貸借の保証
(3)身元保証
第十二章 多数当事者の債権債務関係
一 なぜこれらの概念が必要か
二 分割債権・債務
三 連帯債務
1 連帯債務の成立
2 連帯債務の特色
(1)連帯債務者の一人に生じた事由
(2)求償関係
(3)負担部分
3 連帯債権
四 不可分債権・債務
第十三章 抵当権
一 物的担保への序説
二 抵当権とは何か
1 非占有担保物権
2 抵当権の設定から実行まで(概観)
3 担保権としての性質
三 被担保債権
四 目的物
1 抵当権の及ぶ範囲
(1)構成部分・従物・付加一体物
(2)借地権
(3)370条の例外
(4)果実
2 物上代位
(1)物上代位とは何か
(2)物上代位の目的物
(3)差押えをめぐる問題
3 土地と建物が別個の不動産とされることから生ずる問題
(1)法定地上権
(2)一括競売
五 実行前の抵当権の効力
1 設定者の使用収益権
2 第三者への利用権の設定
(1)抵当権設定後の賃貸借
(2)短期賃貸借の実態
(3)実務・判例の展開
(4)2003(平成15)年改正
3 侵害に対する効力
(1)物権的請求権
(2)期限の利益喪失・増担保
(3)損害賠償請求
4 第三取得者との関係
(1)代価弁済
(2)抵当権消滅請求(旧滌除)
(3)第三取得者に関するその他の規定
5 抵当権の処分
(1)概観
(2)転抵当
(3)抵当権の譲渡・放棄/抵当権の順位の譲渡・放棄
(4)抵当権の順位の変更
六 実行段階の問題
1 担保不動産競売
2 担保不動産収益執行
3 共同抵当
七 抵当権の消滅
1 一般的な消滅原因
2 抵当権の消滅時効
八 根抵当権
1 根抵当権とは何か
2 設定
3 根抵当権の効力
(1)被担保債権
(2)被担保債権の範囲
(3)優先弁済権
4 確定前の内容の変更
(1)債権者の変更
(2)債務者の変更
(3)債権者・債務者の相続・合併
(4)被担保債権の範囲の変更
(5)極度額の変更
5 根抵当権の処分
6 確定
7 共同根抵当・共有根抵当
九 その他の特殊な抵当権および抵当証券
1 目的物の範囲拡大
2 抵当証券
第十四章 質権
1 質権の特色
2 質権の種類
3質権の設定
(1)要物契約
(2)対抗要件
4 質権の効力
(1)被担保債権の範囲
(2)効力の及ぶ目的物の範囲
(3)留置的効力
(4)優先弁済権
5 質権の再利用(転質)
第十五章 法定担保物権
一 留置権
1 留置権とは何か
2 効力
3 要件
4 留置中の権利義務
5 留置権の消滅
二 先取特権
1 先取特権の種類
2 一般先取特権
3 動産先取特権
4 不動産先取特権
5 効力
第十六章 非典型担保
一 概観
二 譲渡担保
1 譲渡担保とは何か
2 譲渡担保の法律構成
3 効力(本来的効力)
(1)目的物の利用関係
(2)優先弁済権
(3)受戻し
(4)物上代位
4 対外的効力
(1)設定者側の第三者と譲渡担保権者との関係
(2)譲渡担保権者側の第三者と設定者との関係
5 集合物譲渡担保
(1)概説
(2)効力
(3)集合債権譲渡担保
三 売渡担保
四 仮登記担保
1 序
2 基本的構造と特色
(1)目的物
(2)効力
(3)私的実行
(4)競売手続による優先弁済
(5)目的物の使用収益との関係
(6)根仮登記担保
(7)総括
五 所有権留保
1 所有権留保とは何か
2 実行方法
3 対外関係
六 その他の担保