通常逮捕

 逮捕とは被疑者の身体の自由を拘束してそれを短期間継続することをいう。
 通常逮捕の要件には、実質的要件と形式的要件がある。
○実質的要件
(1)相当の理由←199条2項
(2)必要性←規則143条の3
○形式的要件
令状の発行←裁判官が行う、準抗告(429条)はなし。
*許可状か命令状か争いがある。捜査構造論ともからむが、具体的には令状が発行されたにもかかわらず、捜査機関が執行しないことは許されるか、という形で問題となる。


 現行犯逮捕

 現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者を現行犯人といい(212条1項)、誰でもこれを令状なしで逮捕できる(213条)。 現行犯逮捕が令状主義の例外とされるのは(憲33条)、犯罪の実行が明白で、司法判断を経なくても誤認逮捕のおそれがないからである。
 したがって、逮捕の時点で被逮捕者が犯人であることが、現場の状況等から(逮捕者にとって)明らかでなければならない(犯罪と犯人の明白性)。
 また、逮捕は犯行現場およびその延長と認められる場所で行われる必要がある(犯罪の現行性・時間的接着性)。
 そして、逮捕できるのは、犯罪を現認した者か、またはその代行とみなしうる者に限られる。



 準現行犯逮捕

 (1)犯人として追呼されているとき、賍物又は明らかに犯罪の用に供したと思われる凶器その他の物を所持しているとき、身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき、誰何されて逃走しようとするとき,のいずれかにあたり、
 (2)罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる場合、法はこれを現行犯人とみなした(211条2項)。
 この準現行犯の場合には、現行犯に対し、時間的接着性の点を「現に」から「間がない」にまで若干緩和しつつ、犯人の明白性を法定の要件を挙げて特定化したものである。
 なお、「間がない」とは、犯罪行為終了後最大数時間(3、4時間程度)を出ないものとするのが通説的見解である。