【66】証拠の意義と種類

◎証拠資料 訴訟上確認すべき事実を推認(認定)する根拠となる資料

直接証拠 公訴事実を直接に証明する証拠
間接証拠 間接事実を証明する証拠(状況証拠)
  *要証事実との関係による分類

供述証拠 人の知覚・記憶・表現・叙述という審理過程を経て裁判所に到達する証拠
非供述証拠 供述証拠以外の証拠
  *伝聞証拠や自己負罪拒否特権の適否で問題となる

実質証拠 要証事実(主要事実)の存否の証明に向けられた証拠
補助証拠 実質証拠の証明力に影響を及ぼす事実(補助事実)を証明する証拠
  *補助証拠は、証明力を減殺する弾劾証拠、これを強める増強証拠、証明力を減殺された者を回復する回復証拠に区分される。補助証拠のうちどの範囲の証拠が「証明力を争う証拠」(328条)に含まれるか争いがある。

本証 挙証責任を負う者が提出する証拠(合理的疑いを容れない程度まで証明を要する)
反証 挙証責任を負う者の相手方が提出する証拠

◎証拠方法 証拠資料を法廷に持ち込む媒体

人証 証拠方法が生存している人間である場合
物証 証拠方法がそれ以外の物である場合
  *人証=供述証拠、物証=非供述証拠、ではないことに注意!例えば、供述調書は証拠方法としては物証であるが、証拠資料としては供述証拠である。

証拠調べの方法による分類

証人 口頭で証拠資料を提供する証拠方法。証拠調べの方法としては、尋問(304条)または質問(被告人の場合−311条)

証拠書類(書証) 書面に記載されている内容が証拠資料となる証拠方法。証拠調べの方法としては朗読(305条)である。

証拠物 その物の存在および状態が証拠資料となる証拠方法。証拠調べの方法としては、展示(306条)である。

論点 証拠書類(書証)と証拠物たる書面の区別については争いがある。
そもそも、この分類は証拠調べの方法の違いから生じたものである。
とすれば、書面の内容のみが証拠となるか、書面その物の存在・状態も証拠となるか否かという基準に寄るべきである(判例)。