北陸本線鈍行の旅
~鈍行列車でこそ見つかるものがある~

 

大会の日程上、試合終了が遅くなってしまったNHK杯の帰り道は、その日のうちに帰宅されたい方にとって最終電車との大勝負でありました(本当の敵は大雨だったとゆう話)。
当社員は早々に勝負を捨て、夜行列車を使う決断をしました。そうと決まれば帰り道は意外とのんびりできるものです。

のんびりできたものですから、鯖江駅からムーンライトながらの始発駅である大垣までは鈍行列車で行くことにしました。ムーンライトながらは大垣-東京を結ぶ全車指定の快速夜行列車で、乗車券に指定席料金510円をプラスするだけで乗車できます。
乗ったあとは、できるだけのんびりしたら良いです。

...できたら、ですが。

鯖江へ向かうために、米原あるいは京都から特急列車で移動された方も多かったかと思います。米原から特急しらさぎ号でわずか1時間足らずで到着する鯖江ですが、実は、その区間は難所が続く、たいへん過酷な路線となっているのです。

港町:敦賀は古くからの交通の要所ですが、その地形から、幹線である北陸本線でさえも急勾配の続く路線となっており、そのため、敦賀近辺の運行は困難を極めています。
敦賀駅から下り方向、南今庄駅に向かうには13,869m(1962年開通当時は日本最長)の北陸トンネルを抜けなければならず、また上り方向、新疋田駅に向かうには上り坂の続く鳩原ループ線を通らなければなりません。

日本海を望む敦賀駅から京都ならびに米原方面に二駅行きますと、もうそこは琵琶湖に面する近江塩津駅です。そしてその間に新疋田という小さな駅があります。ここは無人駅でありながら、多くの人が訪れる駅となっています。なぜでしょう?

それは、新疋田駅近くにある鳩原ループ線が恰好の撮影スポットになっているからです。急カーブの続く上り坂を懸命に進んでいく列車の勇姿はドラマティックでありますし、また山間部の自然の移ろいは四季を通じてファンを飽きさせません。
もしも旅路に余裕がありましたら、こういった名所を訪れてみるのもよいのではないでしょうか?

しかし、今回の旅程では鯖江を発ったあたりで既に日が落ちてしまっていたので下車はパス。列車を乗り継いで大垣駅を目指します。

鯖江

19:59

敦賀行

敦賀

20:35
20:39

長浜行

長浜

21:21
21:27

新快速網干行

米原

21:36
21:54

新快速豊橋行

大垣

22:24

長浜-米原間、米原-大垣間は新快速とありますが、この区間は思いっきり各駅停車!!(泣)。ですが、鯖江を発っておよそ2時間半ほどで大垣駅に到着、大垣23:19発のムーンライトながら号には余裕を持って間に合います。
乗り過ごして岐阜駅に到着してしまったのはご愛敬...

ところで、新疋田から敦賀には約6分で到着するのですが、逆に敦賀から新疋田に向かうには11分ほど要します(ちなみに特急列車の場合、長浜→敦賀で約22分、敦賀→長浜で約25分かかる)。
さて、どうしてこんなに差があるのでしょう?

答えはこんな感じ

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平成17年9月25日作成


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