2002FIFAワールドカップTV観戦日記
W杯をテレビで観戦するのは前回フランス大会に次ぎ2度目。日本戦での興奮はもちろんのこと、強い国 同士の迫力あるプレイ、華麗なプレイにうならされ、さらに男前の選手たちにわくわくしながら、サッカーの 魅力に遅まきながら取りつかれてしまった。
そしてあっと言う間に4年が過ぎ、日韓共催のW杯がついに始まった。 始まる前にはカメルーンチームの大遅刻問題とその後の、私にとっても故郷に最も近い村”中津江”の人々との心温まる交流 というプロローグが用意されていた。
これから毎日、観た試合を私の大雑把な記憶と知識と感性で記録してみよう。
6月30日決勝 ブラジル対ドイツ 2−0
そしてW杯は終わった(7月1日)
とうとうというか、ようやくというかW杯が終わった。もうあの興奮する試合がテレビで観られないと思うと 淋しい限りだが、私などまず試合を見、その後ニュースでまたゴールシーンなどを見、翌朝はワイドショーで 試合のハイライトを見る。おまけにベッカムさま、カーンさまとスター選手にまつわる話題を見聞きし、 終わったら終わったで総集編やら選手たち(稲本、宮本、森島、戸田そして最後には中田まで)が登場して 試合の回顧談までやられるとやはりいささか食傷気味になる。そういう意味で ”ようやく”という言葉も出てくる。
しかしいずれにしても日本戦は当然としてその他の外国同士の 試合も高視聴率だったということで、そのおこぼれに預かろうとワイドショーが長時間取り上げ、そして終わってからも 特別番組が組まれたりするのだ。まあ、NHKの総集編はいつものことだが。そしてきれいにまとめられて はいるんだが、その手法には夏の甲子園大会やオリンピックの総集編で見慣れているので、もう感動はしない。
その決勝の試合、これはブラジルの3R(ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ)対ドイツの守護神GKカーン との対決という前評判がその通りになった試合だった。まあ当然といえば当然のことなんだけど。7月1日 付けの朝日新聞夕刊に「ブラジルには中盤がいない、他の国はブラジルのようなサッカースタイルは真似できない、 3Rがいれば別だが」みたいなことを外国の元サッカー関係者(元オランダ代表クライフという人)が書いていた。 そして彼はブラジルのサッカーには魅力を感じないという。 ところがその一方、ストイコビッチ氏はブラジルのような遊び心のあるサッカー に魅力を感じるというようなことを書いている。優勝したブラジルチームはこのような二つの反する評価がなされているのだ。 でもあの超人的個人技はやはり観ていて楽しい。一方で日本のような(他の国のサッカーはあまり知らないので) 理論的にきちんとした上でスピードや技術のあるサッカーもまた観ていて楽しい。
4年後と言わずまた代表の サッカーは近々観られるだろう。そのときを楽しみに待とう。Jリーグも盛り上げなければならないだろうが、 応援するチームがないので・・・。とりあえず今回の代表選手のいるチームは注目してみよう。
6月25日準決勝 ドイツ対韓国 1−0
正直言ってドイツが勝ってほっとしている。これで韓国がドイツを破って決勝戦まで進むとなると、ますます 韓国に対するヨーロッパ(サッカー先進国)の風当りが強くなりそうで。それに横浜を埋めるレッドデビル たちを想像すると(そこには日本人サポーターたちも混じっているだろうが)あまりいい気持ちにはなれない。 といってもあまり深い意味はないんだけど。共催国だからといってなにも日本人すべてが韓国を応援しなければ いけないということはないでしょう、程度のことなのだが。(私の場合)
とはいえ、日韓の長い歴史の 流れの中で、世代によって異なるが大なり小なりなんらかのわだかまりがあるのは事実だ。被害にあった 韓国国民の方にそれが強いこともまた事実だろう。(教科書問題ひとつをとっても、日本文化の輸入規制の 歴史を見ても明らかだ)それに今度の場合審判の誤審問題がからむからますますややこしくなる。 そういうわだかまりなど全くないかのような日本のメディアの「韓国を応援しよう」キャンペーンのようなものに、 若者たちの中にはいらだっている者もいることがネットの掲示板などを見るとわかる。かといってマスメディアで 「私は韓国を応援したくない」などという勇気は誰にもないだろう。両国の間に歴史上の問題があるゆえに 言えないということもある。以上はこのゲームには直接関係ないことだが触れないでいるわけにもいかない ことでした。
韓国の敗因はやはり2度も延長戦を戦い、しかも中2日という強行スケジュールだった ことが大きいのではないだろうか。それとドイツではやはり守護神カーンがいるということが大きい。 とにかく韓国は堂々とした戦いだった。ここまでくれば満足でしょう。
また例のペルージャ会長の 激怒に触れたアンジョンファンは、ペルージャへの正式移籍が決まったという。会長の息子が水面下で動いた と聞いたが、あれだけ活躍すれば当然でしょう。ここでも韓国は勝利したのだ。
6月22日決勝トーナメント 韓国対スペイン 0−0 (PK5−3)
延長を含め120分間、そしてPK戦まで、3時半から5時半過ぎまで、とにかく目が離せなかった。(夕食の 準備にも手が着かなかった。)それにしても際どい判定をくぐり抜けながら、PK戦にまで持っていった 韓国、そしてそのPK戦であれだけの母国の観衆の中で、誰1人としてPKを外さなかった韓国選手たちの 肉体的精神的タフさに驚いた。あの中田英寿でもシドニーオリンピックで外したPK。私はその前のイタリア戦 後の解雇宣言などで悲劇の主人公にすらなった感のあるアンジョンハンがもしかして外すのでは、いや外したら 絶対かわいそうだ、(この韓国国民の前で)と思い、不安だったが見事に入れた。また止められたスペインの4人目の選手(ホアキン)は 素人目にはえらく弱いボールだったような気がするが、無効になった2点目を演出した選手ということを後で 知って、その心の動揺が気弱なキックになったのかとも思う。韓国は地の利のほかに審判にも運にも味方される。
その審判の問題だが、韓国と戦って負けたイタリアもこのスペインも審判のせいで負けたと公然と言い放っている。 これはサッカー界の最高の大会であるはずのW杯にしてはちょっとお粗末ではないかと最初は感じた。しかし 審判たちの中にも誤審を認める発言があって、ますますややこしくなる。スペインがゴールまでいって 無効となった2点とも、ビデオで観ると腑に落ちない。
サッカーにはこういう審判の判断ミスが多々あることは 覚悟して戦っているとはいえ、大事な局面でのミスはやはり引き下がれないという気持ちもわかる。最初は アジアに負けたんで負け惜しみを言っているのでは、あるいはアジア(サッカー後進国)蔑視の発言かと も受け取れたのだが、ビデオを見ると両国の言い分もわからないでもないと思える。だからといって韓国チームの 力を認めないというわけではないが。
6月21日決勝トーナメント ブラジル対イングランド 2−1
この組み合わせはイングランド対アルゼンチンとともにサッカーファンなら”垂涎もの”の好カードだろう。 サッカーの「王国」対「母国」、しかも今大会随一の人気者ベッカムさまの登場ということもあり、盛り上がらない 方がうそだ。私もビデオまで用意して観た。
ところが終わってみればビデオでもう一度観たいと思うような 試合では残念ながらなかった。これといってお互いに攻め合い守り合う白熱した戦いは見られなかった。 これもあるいは岡田前日本代表監督が新聞で評していたように「暑さのせい」かもしれない。それでイングランドは 体力消耗を避けて積極的に攻めなかったのか?
夜のサッカー番組では「レベルの高い試合が見られて・・」 みたいなことを皆が言っていたので「えー・・」と思っていたら朝の新聞で”岡ちゃん”が「暑さのせいか つまらない試合だった」と書いていたので、やっぱりそうかと納得した。ただ私が観たかったブラジルの すばらしい個人技、これが最初の得点のときに観られた(ロナウジーニョのドリブルからリバウドのシュート) ことだけが、せめてもの救いだった。
6月18日決勝トーナメント 韓国対イタリア 2−1
日本がトルコに負けた夜、韓国では奇跡的な逆転劇があった。韓国国民と11人の選手が一体となった勝利 といってもいいかもしれない。日本と同じように前半にイタリアに1点を取られたが、試合終了までゴールに 向かってひたむきに走った韓国選手。怒涛のような声援を送るサポーターたち。その願いが叶って後半40分 過ぎ、ゴールを決める。イタリアにとっては信じられない出来事だったろう。私もまさか・・という感じは あった。ぎりぎりのところで追いついた韓国は息を吹き返したように、延長戦では全く疲れを見せなかった。 反してイタリアはトッティを退場で欠くし、もう延長戦での劣勢は目に見えていた。延長戦の後半が始まるとき 私はこの15分をイタリアは耐えられるか、もし耐えてPK戦に持ちこめばイタリアにも勝機はあるかも、 と思っていた。しかし後半、12分、ついに決着が着く。ヘッドで入れた選手は喜びのあまりしばらく起き上がれなかった。 その選手は前半5分で得たPKをはずした選手だと言う。もしあのまま負けていたら、悲劇の主人公になって いたかもしれない選手がもう一度巡ってきたチャンスをものにする。喜びはひとしおだろう。
とにかく 強豪を次々と倒す韓国選手の強さは、フィジカル面とそしてなによりも勝るのが勝利への執念だと思う。 劇的な勝利を目の当たりに見ると同じような序盤の戦いで負けた国としては、羨ましいし、ちょっと熱狂ぶりは 怖いところもある。(これが負けていたらとか、決勝Tに出られなかった場合とかを考えると) それに正直なところイタリアの戦いもまだ観たかった。
そうはいってもアジアでベスト8は30数年ぶりと いうし、素直に「おめでとう」と言わねばならない。
6月18日決勝トーナメント トルコ対日本 1−0
この前の決勝トーナメントの試合ではセネガル対スウェーデンが2対1のゴールデンゴールでセネガルが 競り勝ち、夜にはスペイン対アイルランドの死闘が繰り広げられ、PKの末3対2でスペインが勝利を手に した。やはり勝つまで戦うトーナメントは予選リーグより厳しいし面白い、ということがこの二つの試合で 十分分かった。
トルコは強いらしい、と情報が入るたびに感じられ、厳しそうだなあと漠然と不安は あった。それはベルギーやロシアと違ってスピードがあると聞いたことによる不安が大きい。でも守りで 穴はありそうだし、なにより向こうも決勝には初めての出場というし、まあ五分の戦いはできるだろう、とも 思った。
確かに試合開始直後のトルコはスピードがあった。フィジカル面でも強そうだった。そして あっという間の失点。コーナーキックからのボールを見事にヘディング。こんなにうまくいく事ってめったに ないのに。いつも「要注意」とは言うものの。やはりうまくいったのは、守りの一瞬の隙をつかれたものなのか。
サントスのスタメン起用はトルシエの賭けとも取られているが、悪い作戦ではなかったと思う。 実際サントスのスピードに着いて行けていないと解説の人も言ってたし。それを後半ではもとの形に戻して しまった。コンビネーションがうまくいっていない場合もあったかもしれないが、もう少し使ってみたほうが 面白かったと思う。局面を打開できるチャンスがあったかもしれない。
メンバーチェンジした後半、 とにかく日本はいい形を何度も作り、点が入りそうと何度も思わせながら、シュートの機会は少なかった。 やはり最後の最後の個人のフィジカル、テクニックによる強さが出なかった。勝てないと思わせる相手で ないだけに悔しさが残る、誰もがそういう思いをした結末だったと思う。
6月14日(H組)日本対チュニジア 2−0
ロシアに勝って勝ち点4とし、この試合には引き分けでも1点差負けでも決勝トーナメントに出られることに なった日本。それだけでも夢のような話だ。これほど有利な条件でしかも相手はH組では最も力のないと 思われるチュニジア、勝って当然、というような空気が支配していた。そしてすでに決勝Tに1位で抜けた 方が有利、などと先走った話題も当然のように出ていた。でもやってみなければわからないのが勝負というものだ。 本当にものに出来たときに初めて真の実力が認められる。日本サッカー界には有名な「ドーハの悲劇」他の まさかの敗退が今までに何度もあったと聞く。その危惧が今回あっさり跳ね除けられてW杯2度目にして 決勝進出という快挙をやってのけた。もちろん地の利、組み合わせ運のよさもあるけど。
2点目を中田(英)が入れたのはよかった。(そう言ってる人も多い)今大会で彼は今までの選手としての 自分流のやり方をがらリと変え、チームに率先して貢献していると聞く。”中田のチーム”という人さえある。 ヨーロッパで栄光を手に入れた彼の日本への世界への恩返しともとれる。(ネットカフェ作りとかも含めて) ゴール出来たということはこれまでの彼の努力が報われたことでもあり、これからの活躍に弾みが付くことでも ある。
森島の1点目が入ったときのトルシエ監督のくちゃくちゃの顔も印象的だった。
6月13日(G組)メキシコ対イタリア 1−1
イタリアがやっとのことで1次リーグを抜け出した。それもクロアチアが勝っていてこの結果ならだめだった わけで、本当に危なかった。その救いの主は後半30分過ぎトッティに代わって出たデルピエロ。この名高い 名選手は監督の構想に外れているのか、先発メンバーには入っていない。その鬱憤をはらすときがやっと来たのだ。 もう40分過ぎヘディングでやっと1点をもぎ取った。その甘いマスクといい、(今はひげを 付けているが、それでも甘い)ファンタジスタ(創意工夫のクリエイティブなプレイをする選手をこう呼ぶとか) と呼ばれていることといい、また今大会はベンチを暖めることの方が多かった、ということとかを合わせて 彼が最後の最後に1点入れて決勝Tに進めたということはとても劇的で「さすがデルピエロ!」という感じだった。
6月11日(E組)カメルーン対ドイツ 0−2
決勝に勝ち残るにはどちらも負けられない試合でことにカメルーンは勝たなければならなかった。 最初はドイツの方にいイエローカードが多く出たが、そのうちカメルーンにも出始めイエローカードの 乱発となっていった。それほど激しいとかずるいとかいう反則ではないのだが、お互い前に進まれては困るので 腕をひっぱったり、足を蹴飛ばしたりしてしまう。流れで見てると「え!これで出すの?」と思うけど スローで見るとしょうがないのかなあ、という感じ。前半まずドイツがイエロー2枚で退場、後半はカメルーンも 1人退場。またドイツのGKがカメルーンのキャプテン(song?)に圧し掛かったことからケンカになったり、もう一組も言い争いがあり そこでもお互いにイエローカード。エキサイトするのは観る方としてはおもしろかったのだが、ドイツに1点が 入ってから、守りが堅くなりカメルーンはどうしても前に突破できなくなった。カメルーンの華麗な 技が出なくてつまらなくなった。躍動感溢れる動き、個人技が魅力的なのだが・・。
決勝Tに進出出来なくなって本当に残念。でも今大会忘れられないチームとなったことは確かだ。
6月11日(A組)デンマーク対フランス 2−0
フランス、まさかの 1次リーグ敗退・・。ジダンを欠いた前2試合を観るかぎり、デンマークに2点も差をつけて勝つことは最初 から、難しいとは思っていたが。ハイライトで観たのだが、この試合出場したジダンがゴール前シュートしようとして足のふんばりが きかなかったのか、前につんのめって芝生に顔をうずめるシーンが痛々しかった。
あれだけの高額が動く 超一流選手がそろっていて、今大会1点も取れないとはどういうことなのか?何度もチャンスはありながらなぜか ネットをゆらすことが出来ない不運もあったが、強いチームならその不運を打ち消す力があるはずなのだが。
とにかくフランス国民はがっくりしていた。
6月 9日(H組)日本対ロシア 1−0
試合の翌朝目が覚めて「日本は勝ったんだ」とうれしさがじわっとこみ上げてくるようだ。でも試合直後は なんかもうひとつ喜びが爆発しなかった。むしろほっとしたという感じともう1点とってくれれば、などという ぜいたくな要求を抱いたりしていた。
そんなに簡単に勝てる相手ではなかったのに、前半の日本チームの 活きのいい動きを見てこのスピードには着いて来れないだろう、とたかをくくって観ていたところもある。 でもさすがに後半日本が幸運な1点を入れてからはロシアの反撃も見られ、はらはらする場面も何度かあった。 一度はキーパーも前に出ていて無人のゴールに「入ったか」と思われる場面があった。とにかく最後の最後まで 全員が必死で動いていることだけはよくわかった。ロシアの選手の動きもさばさばしていて、大げさに倒れる こともなく、目に余るような反則行為なども見られず気持ちよかった。
それと観客、サポーターの声援、これはすごかった。 ロシアのサポーターがこの中に何人いるんだろうと気の毒になるくらい青一色の波。気候やサポーターの応援 という地の利を選手たちもありがたく思ったことだろう。
これで決勝トーナメント進出にぐーんと近づいたことは間違いない。前大会では1勝、いや勝ち点1すら とれなかったのだから、それを思い出せばすごいことだ。若いうちからの豊かな経験によるレベルアップ、 それに開催国という地の利を得て、今日本のサッカーが世界レベルに挑戦する。ガンバレ!日本!(オリンピックやW杯のとき だけはみんなすごい愛国者となる)
6月 8日(G組)イタリア対クロアチア 1−2
前半は夕飯の用意でゆっくり観てないのだが、クロアチアが押し気味で終わったように見えた。その次に チャンネルを合わせるとイタリアに1点が入っていたので、「やっぱりイタリアだ」と思って余裕でクロアチア 応援にまわった。するとあっさり1点が入りあまり間を置かず入りそうもないループシュートがイタリア選手の 手に軽く当って修正され(?)ネットの隅に収まったではないか。はっきり言ってこの試合、運、不運で勝敗が分かれた。 クロアチアがこの幸運なゴールを得たのにイタリアは前半(?)ヴィエリがどんぴしゃのヘディングで決めたのに 惜しくもオフサイドを取られる。これもビデオで見れば判定は微妙なのだそうだ。「オフサイドではない」という 解説者もいた。そしてなんと言っても惜しまれるのがロスタイムに入ってからのロングパスが転々と転がって 入った幻のゴール。ゴール前のイタリアの選手はボールに触っていない。はじめ副審が旗を揚げたので オフサイドかと思ったら、中継の選手が服をひっぱったことによるファールだということだった。 これも解説者によっては異論があるようだ。
とにかく試合後ヴィエリは相当審判に対して怒っていた。 トッティさすがに「今日の動きはよくなかった」と潔く反省していたが。イタリアサイドとしては納得いかないだろう。 イタリアも決勝T出場が簡単なものではなくなってきた。
さあ、日本はいよいよ明日、正念場のロシア戦だ!
*なお試合の内容は新聞等で確認してないので一部事実と違うところがあるかもしれません。あしからず。
6月 7日(F組)アルゼンチン対イングランド 0−1
日本戦以外では一番注目された組み合わせだろう。「因縁の対決」と言われ、サポーター同士の衝突やフーリガン の暴動なども起こり得るなどと騒がれた。戦いが終わった今のところ札幌の街は賑やかだろうが、決して 危険な暴動などは起きていないはずだ。だいたいヨーロッパでもあるまいし、こんなアジアの果てにフーリガンが 大挙訪れるとは考えられないと私は思っていたのだが。
試合の方は力のあるもの同士のぶつかり合いで こういうスコアになった。1点はベッカム様のPK。オーエンがゴール前でファールをさそった。蹴る前はやはり相当 緊張しているようだった。大きく息を吐いた後鋭く蹴り込む。ほとんど真ん中だったがキーパー見送って ゴール!!ベッカム様顔をくしゃくしゃにしてユニフォームのシャツをひっぱって喜びを表した。(これに どういう意味があるのかわからない)よくカメルーンの選手などはゴールを決めるとシャツを脱ぐがあれも どういう意味があるのか?
まあイングランドが勝ってよかったのだが、欲を言えばアルゼンチンの バティゴールも見たかった。おしい場面はあったが。
6月 6日(A組)フランス対ウルグアイ 0−0
韓国で行われたこの試合、どちらも勝ち点なしで絶対負けられない試合だった。とにかくタフなゲームというか、 悪く言えば荒れたゲームだった。それにはまたしても審判の問題がある。前半まだ20分ほどだったと思うが、 フランスのアンリに対していきなりのレッドカード。しかも誰が見ても納得いくといったものではなかった。 シュートするものに対して足の裏を見せたというのだけど、それほど激しい当りではなかったし。実況アナウンサーも 「レ、レ、レッドカード?!」と絶叫していた。その後のウルグアイ側の激しい当りにはカードなし、と なると、韓国の観客も大ブーイングとなった。もともと前回優勝のフランスは人気あったし。とにかく司令塔の ジダンはけがで出場不能、いきなりのレッドカードで10人での戦い、不運が重なるフランスを応援したくなるのが 人情。
でもウルグアイもねちっこく守った。そして何度も得点のチャンスを得ながら、こちらも勝利の女神に 見放されたようだ。(フランスのGKの活躍もある)フランスの方が少ない人数でもボールはよく支配し、何度となく ゴールをねらうがことごとくダメ。やはりあせりもあっただろう。ここにジダンがいれば絶好のパスでお膳立てできた に違いない、と思ってみる。 でもお互いの闘争心のぶつかり合いは観ていてとても興奮した。後半刻々と時間が迫る中でお互いがシュートを 打ち合うシーンはそれこそはらはら、どきどきで楽しませてもらった。
このAグループは第3試合いかんでは大変な混戦となるようだ。デンマーク、セネガル が勝ち点4、そしてこの2国が勝ち点1、フランスもこのままでは引き下がれないだろう。
6月 5日(H組)ロシア対チュニジア 2−0
この試合、地上波放送はなかったので生では観られなかった。観られたら敵陣視察ということで観ていただろう。 結果は予想通り。ニュースなどで観るかぎり、また専門家の意見でもロシアはそれほど戦いにくい相手では なさそうだ。でも実際戦ってみなければわからないけど。日本は攻撃面で2得点という弾みがついたのはいい材料だが、 守備の面でのいわゆるオフサイドトラップという、素人には極めてわかりにくい微妙な駈け引き、これの失敗が 怖いし一番気懸りなところ。これに失敗するとあっけなくゴールされるんで。
とにかく今日は朝から 晩まで昨日の試合のゴールシーン、サポーターたちの一喜一憂を観続けた。何度でも観てしまう。
6月 4日 (H組)日本対ベルギー 2−2
ゴールを決めた後の選手の顔はちょっと怖いけどものすごく男らしい!最初のゴールを決めた鈴木は、それまでの練習試合での 不発の鬱憤をはらすように吼え、猛スピードで駆け出した。輝く顔に金髪がよく似合う。鈴木の1発が出て ほしい、と願っていたのでうれしかった。後半10分過ぎ、オーバーヘッドでベルギーにゴールを割られ、やはり、強い、と 気持ちが沈みかけていたところだったし。その後稲本の逆転ゴール、速くて力強かった。余裕をもって落ち着いて シュートした。 ネットをゆらすと歓喜に満ちた顔で飛び出し皆と抱き合う。何度観てもいいシーンだ。その後もう一度ネットを ゆらすのだが、これはファールを取られてノーカウント。この審判は日本サイドには厳しいと日本人は感じる。
引き分けはおしかった。勝てない相手ではなかったのに。これだけの試合が出来たのだからロシア戦は期待していいと思う。
6月 3日 (G組)イタリア対エクアドル 2−0
なんといっても優勝候補のイタリア、役者ぞろいのイタリアにW杯初出場のエクアドルの対戦だから このスコアも仕方ないでしょう。トッティ、ヴィエリの二人がピッチを縦横無尽に駆け巡ったという感じ。 ヴィエリの2ゴールなんだけど、もちろんこの人もすごいんだけど、でもトッティの存在感、これは実際の プレイを観たら普段の姿の百倍は納得する。(普段の姿でも十分存在感はあるが)まるで学校の体育祭のときの ヒーローのような派手で分かりやすい活躍だ。「ほぼ日刊イトイ新聞」にただいま連載の「アズーリにべったり 密着50日!」を読んだら、今日得点したヴィエリはプレステがお友達だとか、また後半少しだけ顔を見せた ”いい男”デルピエロはとても神経質でホテルに閉じこもりきりとかいう情報を得て、ますますイタリア選手 (アズーリ)を身近に感じられるようになった。
さていよいよ明日は日本対ベルギー戦だ! ベルギーは故障者が多いとか聞くけど、実際のところどうなんだろう。なんか強そうで嫌だな。 日本、まず先制点がほしい!
6月 2日 (F組)イングランド対スウェーデン 1−1
これも見ごたえのあるゲームだった。でもなんと言っても目玉はベッカム様、驚異的なケガの快復で出場 可能となったのもさすがだ。そのベッカムからのコーナーキックで先制点をイングランドが挙げる。このとき 合わせたキャンベルという選手もすごかった。日本ならゴールに持っていけるのかとつい思ってしまう。
後半守備の乱れからスウェーデンに1点取られ引き分けに。点を取られた後ベッカムは大事をとってか 交代した。
このF組はあとアルゼンチンとナイジェリアでどちらも強い。どこが決勝に出てもおかしくない ので、イングランドと言えど苦しい試合が続きそうだ。ベッカムが万全でないだけに。
6月 1日(E組)アイルランド対カメルーン 1−1
サッカー新興勢力のアフリカ対伝統国(でしょう?)アイルランドの組み合わせで堂々と4つに組んだ(相撲用語だ!) 迫力ある試合だった。試合会場新潟のサポーターの声援は予想に反してアイルランドの方が大きかった。 観客は日本人だけじゃなくアイルランドを始めヨーロッパの各国からのサッカーファンがいるんだから当然だろうが。 しかし前半39分カメルーンエトーの個人技で競り勝ち右サイドからエムバマへパス、それを一瞬で効き足の左に運んで態勢を崩しながらも シュート、ゴール!!!この身体能力の強さ、速さが決定力を生む。とにかく強い国を日本と比較して実感させられるのは FWの強さ、速さの違いだ。後半、さすがアイルランドは1点を返し終盤はお互い1−1の引き分けでいいや というような流れで終わった。でも「うどんがない」と中津江村で言っていたエムボマ、体調も万全ではないのに 決めるときは決めるのでさすがだ。
中津江村の村を挙げてのサポート、それは人口が少ないゆえの まとまり方かもしれないが、なんだか小中学校の”総合学習”の模範となるような村総出の取り組み方は 本当にすばらしかったと思う。スポーツセンター所長の長谷さん(?)には地方の教養人の風格すら出て来ていたし。 これになんとか応えたカメルーンであった。


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