古い机 (Good Old Desk) by Nilson |
うわさの 男(Everybody's talking) by フレッド・ニール |
ニルソンの名前を最初に耳にしたのは68年頃だったか、ビートルズのインタビューのテープの中で「お気に入りの
シンガーは?」という問いに対してジョン・レノンが「ニルソン」と答えたのを聞いたときだった。そして69年に
ニルソンの歌う「うわさの男」がアメリカでヒットして、それが最初に聞いたニルソンの歌だったと思う。
(この曲はニルソンの作曲ではないが)そのときはまだジョン・レノンの言った「ニルソン」とこの歌を
歌ってるニルソンが同一人物かどうかはっきりしていなかった。 映画「真夜中のカウボーイ」を観て以来 その挿入歌である「うわさの男」はますます私の好きな曲になって、リクエストカードを出し(絵まで描いて) それが採用されたのを今でも覚えている。ー中略 72年になってこの曲やスリードッグナイトで大ヒットした 「ワン」が収められている、二枚のアルバムを編集した『ニルソンの詩と青春』というアルバムを買った。 上の二曲はいずれもA面の曲。「古い机」は最初の「ウワウワ」を聞いただけで心が和んでくる。 続いての曲が「うわさの男」でイントロを聞いただけで胸がキューンとなる感じ。あの「真夜中のカウボーイ」の 雰囲気が強いからだろう。サビの部分になるとキューンからジーンとなってしまうのである。それに この曲での歌いぶりはカントリーっぽいというか、南部の男っぽいというか・・・。 ところでニルソンはその後、ジョン・レノンやリンゴ・スターと”お友達”になり、ポップスターになってしまった。 ポップスターになった後のレコードはほとんど聴いていない。いい曲もあろうし駄作もあるかも・・・。 でも厚ぼったいサウンドはあまり好きではないし、スターのニルソンもあまり・・・。やっぱり「うわさの 男」でのニルソンの若々しさ、「古い机」でのあのニルソンの小心さが好きだなあ。 でも今のニルソンも なるべくしてなったという感じで、それはニルソンにとってはスゴイ体験だっただろう・・・。ニルソンの 今後はいかに?("UP-BEAT"1975年2月24日発行に掲載) |
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